犬の魅力

ここ最近、カイリーがずっと入退院を繰り返した。原因は未だ不明だが、食事を受け付けず、吐いてばかりで、脱水症状まで陥ってしまった。緊急病院に入れて、少し快復したと思ったら、また悪化して入院。やっとで、ここ2日ほど落ち着いている。できるだけ自然食でドッグフードを作りたいと、ジョージが一日中ネットで調べ、オーガニックショップで材料を買って、必要なビタミンやボーンミルなどを加え、彼女の食事療法にも気を付けている。

ということで、最近は、ラッキーだけを散歩に連れて行くことが多かった。そうすると、あちこちからカイリーはどうしたのかと心配のお声が掛けられた。私は、会ったこともなければ、話をしたことのない人まで。ちょっと離れたご近所さんは、毎日のように電話を掛けきて、カイリーの様子を心配してくれる。ジョージや私たちが病気になっても、これだけの人から心配されたことなんて一度もない。

カイリーが病気になって初めて便が出たとき、喜んでジョージに電話して知らせた。電話の向こうで、彼がすごく喜んで大騒ぎしている様子がよくわかった。ジョージ曰く、あまりにも喜んでいたので、同僚から理由を聞かれ説明したら、周りにいた、今まで話すらしたことのない同僚まで、自分たちの経験を語り出した。無口で、無愛想な同僚たちまで、財布から写真を出して、自分たちの犬の話を熱心にしたらしい。奥さんや子供の写真は持ち歩かなくても、犬たちの写真は常に持ち歩いている人がほとんどだったという。一度、そういうことをニュースで聞いたことがあったけど、本当なんだと、改めて犬たちが人間に与える魅力を感じた。その日の午前中の仕事は、犬の話でおしまい。つまらないミーティングより、ずっといい情報交換ができたとか？はははっ、アメリカらしいな。